期間限定薄桜鬼ブログ
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た……たくさんのお客さまにご来場いただき、管理人は大変感謝しております…!!
というわけで、御礼……になるとよいのですけれどっ(汗)
せっかく11月11日、
某棒状お菓子の日でございますので小咄をひとつ///
もしよろしければ、右下のタイトルから、どぞです///
というわけで、御礼……になるとよいのですけれどっ(汗)
せっかく11月11日、
某棒状お菓子の日でございますので小咄をひとつ///
もしよろしければ、右下のタイトルから、どぞです///
**********
?年、11月11日。
八木邸の広間に上機嫌の沖田が姿を見せた。
「あ、一君。千鶴ちゃん知らない?」
「見かけなかったが……雪村に何か用か」
「んー、面白いこと聞いたから、教えてあげようかと思ってさ」
「……菓子の日の話か」
「あれ、一君も知ってるんだ。……もしかして千鶴ちゃんに話しちゃった?」
「俺は知らん」
沖田にすら表情を読ませないまま、斎藤は静かに立ち去った。
入れ違いに平助と原田、永倉がどやどやとやってくる。
「総司ー! 千鶴見なかった?」
声も足元も弾ませて入ってきた平助の手元を見て、沖田の目が呆れたように半眼になった。
「平助……それ、何?」
「何って、千歳飴だけど?」
どこがおかしいのだと言わんばかりに突きつけられた千歳飴に、沖田は大仰なため息を吐いた。
「何だ何だ総司、十一月で棒の菓子と言えば千歳飴だろうが!」
腕組みをした永倉が胸を張る。
「そりゃーオレだって千鶴に千歳飴ってのは年齢がちょっとなーとは思ったけど、そういう日だったら仕方ねーだろー!?」
平助は少し口をとがらせて千歳飴を振り回した。沖田の呆れた眼差しは変わらない。
そんな沖田の様子を眺めていた原田は、ことさらにゆっくりと腕を組み、にやりと笑った。
「……ま、俺らは千鶴が笑顔になれりゃいいだろうと思って菓子を買ってきたんだけどな。お前はそうじゃねえみたいだな、総司」
「やだなあ、左之さん。僕だって似たようなことは考えてるよ?」
うさんくさい笑顔を綺羅綺羅しく浮かべた総司を見て、その場の三人は心の中で「ぜってーろくなもんじゃねぇ!」と突っ込んだ。
「……おや、今日は皆賑やかだねぇ」
そこに登場したのは、今日も穏やかな井上だった。
平助が手にした千歳飴に気づいて、にこやかに笑う。
「藤堂君は千歳飴か。さっき近藤さんは山のように串団子を抱えていたし、土方さんは麩菓子を買ってきていたよ。棒菓子の日というのは面白いねえ」
「何でもありかよ……」
平助ががっくりと肩を落とした。
「雪村君がお茶を淹れてくれているから、皆近藤さんの部屋へ行くといい。たまにはこういう催しもいいものだね。いや、まったく良いことを聞いた」
ここで沖田がぴくりと反応した。
「……もしかして新選組中にこの話を触れ回ったのって、源さんですか?」
井上は何も答えず、にこにこといつもの笑顔で一同を手招いた。
「ほら、雪村君のお茶が冷めてしまうよ。行こうじゃないか」
爽やかに広間を出て行く井上に、残された面々は何となく顔を見合わせて。
「……じゃ、行こうか」
「……おう」
どこかしおしおと、その後に続いたのだとか。
そんな日もある、壬生の秋。
?年、11月11日。
八木邸の広間に上機嫌の沖田が姿を見せた。
「あ、一君。千鶴ちゃん知らない?」
「見かけなかったが……雪村に何か用か」
「んー、面白いこと聞いたから、教えてあげようかと思ってさ」
「……菓子の日の話か」
「あれ、一君も知ってるんだ。……もしかして千鶴ちゃんに話しちゃった?」
「俺は知らん」
沖田にすら表情を読ませないまま、斎藤は静かに立ち去った。
入れ違いに平助と原田、永倉がどやどやとやってくる。
「総司ー! 千鶴見なかった?」
声も足元も弾ませて入ってきた平助の手元を見て、沖田の目が呆れたように半眼になった。
「平助……それ、何?」
「何って、千歳飴だけど?」
どこがおかしいのだと言わんばかりに突きつけられた千歳飴に、沖田は大仰なため息を吐いた。
「何だ何だ総司、十一月で棒の菓子と言えば千歳飴だろうが!」
腕組みをした永倉が胸を張る。
「そりゃーオレだって千鶴に千歳飴ってのは年齢がちょっとなーとは思ったけど、そういう日だったら仕方ねーだろー!?」
平助は少し口をとがらせて千歳飴を振り回した。沖田の呆れた眼差しは変わらない。
そんな沖田の様子を眺めていた原田は、ことさらにゆっくりと腕を組み、にやりと笑った。
「……ま、俺らは千鶴が笑顔になれりゃいいだろうと思って菓子を買ってきたんだけどな。お前はそうじゃねえみたいだな、総司」
「やだなあ、左之さん。僕だって似たようなことは考えてるよ?」
うさんくさい笑顔を綺羅綺羅しく浮かべた総司を見て、その場の三人は心の中で「ぜってーろくなもんじゃねぇ!」と突っ込んだ。
「……おや、今日は皆賑やかだねぇ」
そこに登場したのは、今日も穏やかな井上だった。
平助が手にした千歳飴に気づいて、にこやかに笑う。
「藤堂君は千歳飴か。さっき近藤さんは山のように串団子を抱えていたし、土方さんは麩菓子を買ってきていたよ。棒菓子の日というのは面白いねえ」
「何でもありかよ……」
平助ががっくりと肩を落とした。
「雪村君がお茶を淹れてくれているから、皆近藤さんの部屋へ行くといい。たまにはこういう催しもいいものだね。いや、まったく良いことを聞いた」
ここで沖田がぴくりと反応した。
「……もしかして新選組中にこの話を触れ回ったのって、源さんですか?」
井上は何も答えず、にこにこといつもの笑顔で一同を手招いた。
「ほら、雪村君のお茶が冷めてしまうよ。行こうじゃないか」
爽やかに広間を出て行く井上に、残された面々は何となく顔を見合わせて。
「……じゃ、行こうか」
「……おう」
どこかしおしおと、その後に続いたのだとか。
そんな日もある、壬生の秋。
終幕☆おあとがよろしいようで!(脱兎)
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